近年、DXやAIといったキーワードが目立ち、システム化すると仕事が楽になると考えている方も多いと思います。確かに以下のようなメリットが考えられます。

  • 入力の手間が減らせる
  • 紙書類が減り、自動化できる
  • 電話の受付をなくせる

などなど、たくさんの業務が自動化できる時代になっています。

システム開発を外注する前に行うことを《アンケート集計業務》を例に解説します。

ライティング:神田龍治

目的を明確化する

自動化したい、効率化したい業務について目的の明確化をないがしろにしては、中途半端なシステムが出来上がるだけです。まず、システム化したい業務内容を整理することから始めましょう。

場合によっては、アナログの運用を改善するだけで目的を達成するかもしれません。

対象業務の洗い出し

自分が抱えている業務でシステム化したいことは何なのか?その業務の作業を洗い出します。

作業名 作業内容 作業時間
入手 手書きアンケート用紙を1000枚入手 ほぼなし
データ化 アンケート内容をExcelへ入力しデジタル化 83時間
集計 Excelにてグラフを作成 1時間
資料化 アンケート集計結果のレポート作り 9時間

業務から作業へ細分化

作業の洗い出しを行った後、各作業(タスク)を細分化できるか確認・検討します。勤務の流れに沿って、細かく具体化すると見落としを防げます。

  • データ化
    • Excelファイルのテーブル作り
    • データ入力
    • 入力チェック

業務見直しの好機

現在の業務が洗い出せたら、新たな業務で追加するものがないか考えます。業務改善や売上貢献になることなど。

作業名 作業内容 システム化の優先度
入手 手書きアンケート用紙を1000件入手 なし(不可)
データ化 回答アンケートをExcelに入力
集計 Excelにてグラフを作成
資料化 集計結果を社内共有できるようにスライド化
回答特典の当選者を抽選 現在実施なし
当選者へメール送信 現在実施なし

コスパが良いシステム化を見つける

システム化することにより、改善できる業務コストを試算します。この試算をもとに、システム開発予算を検討します。

データ化と集計に従事する時間(現在)

84時間/月=約0.5人月

システム化すると6人月/年の削減効果

この例はメンテナンス不要なツールなので、ランニングコストがかかりません。システム化して5年利用すると考えると、6人月(1名が半年従事する)×4年弱が開発予算として考えられます。

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