Webサイト分割についての経験をお届けします。

なお、この記事では総称として「Webサイト」、雑誌のようなWebサイトを「Webメディア」としています。

たまプロ新聞
たまプロ新聞(https://tamaplaza.news)

効果測定して強化、そして「独立」

Webメディア《たまプロ新聞》は当初、写真重視のタウン誌というコンセプトでリリースしました。

反応をチェック(効果測定)すると、駅に関する記事のアクセスが多いことがわかります。

この反応を踏まえ、当該記事に構内図を追加してスポットガイドの要素を強めました。すると、PV(アクセス数)がさらに増加。

しばらくすると、トピックとスポットガイドが混在して「見つけにくい」という課題が現れました。

そこで、フロー情報とストック情報を分けることを決めます。

《たまプロ新聞》のストック情報(スポットガイド)は、2021年2月下旬より新しいWebメディア《駅ずかん》へ少しずつ引越ししました。

当時は、《Google検索セントラル》に「段階的に移転することをおすすめします」とあったからです。

駅ずかん
駅ずかん(https://trainstation.jp)

Webデザイン・Webサイト設計の話

Webサイト分割するにあたり、新たなWebメディアに対し3つの違いを決めました。

  1. AMP適用(現在は非適用)
  2. Webフォント不使用
  3. URLディレクトリ作成

有効性がわからなかったAMP

AMPは、Googleが推薦していた技術です。気になっていたので、立ち上げる新たなWebメディア(新サイト)はAMP化。

しかし、《駅ずかん》ができた後に、優遇終了の知らせ・・・。

実際、AMPによる有効性を私自身も感じることはなく、面倒が増えただけ。そのため、現在はAMP非適用です。

Webフォント不使用

たまプロ新聞》はキレイな雑誌のようにしたくて、Webフォントを採用しています。

当時、Windows主要ブラウザはギザギザ文字で、Webフォントとの差が歴然でした。

しかし、最近はどのデバイスでも解像度が印刷物並みに上がり、アンチエイリアスが効いています。

ファイル読み込みが増えるため、《駅ずかん》はWebフォントを使わないことにしました。

URLディレクトリの効果は?

URLディレクトリについてはアリ・ナシ、どちらがSEO的に有利か?無関係か?はプロの意見が分かれています。

  • ナシ
    https://ドメイン/ページ名
  • アリ
    https://ドメイン/ディレクトリ/ページ名

ただ、ディレクトリを作るメリットは少なくとも2点あります。

  • アクセス状況の集計がしやすい
  • 特定ディレクトリだけ「何か」することができる

Webサイトのカテゴリーがリリース後も変わらないなら、ディレクトリはある方が良い、というのが個人的な結論です。

Google Search Console 検索パフォーマンス

Webサイト分割の効果は時間がかかる

ページの移転方法は、301リダイレクト(強制転送)と、canonical属性(しばらく両立させ、新サイト側を優先指定)の両方試しました。

Webサイト分割の当初(2021年)はどちらの移転方法も、検索エンジン順位や流入数は悪かったです。

数ヶ月以上経ってやっと、新サイトのアクセス数が、上下振動を繰り返し徐々に増えていきます(上図)。

今思うと、検索エンジンのことは気にせずに、301リダイレクト対処のみで良かった気がします。

ウェブメディアコンセプト

結論:Webサイト分割してよかった

ストック情報のページを、《駅ずかん》へ移して、ほとんどのページはアクセス数(PV)が増えました。

コンセプトをより明確化できるなら、分割実施の意義はあります。Webサイトは、コンセプトやテーマが「濃い」ほど、他のページを見てくれるからです。

SEOは読者視点で行う

前述に「ほとんどのページはアクセス数(PV)が増」と伝えましたが、例外がありました。数ページは移転前のPVの方が多かったのです。

比較すると、PVが増えない記事(ページ)に内部リンクが少ないことに気づきました。

すぐに、新サイト内の関連するページへリンクしました。

また、補完や証明となる外部リンクはSEOに有効とされているため、これも実施。

加えて、知りたいニーズごとに、ページ分割することも行います。

これらは、読者視点で判断しています。

半年くらいたつと、新サイトの方がアクセスが多くなりました。

検索エンジンのアルゴリズム(Webサイトの評価手法)は度々変わります。ときに、アルゴリズムの失敗と思えることもありました。

だから、読者視点で改良を重ねることが、真のSEOだと考えています。

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