《ULTRON27mm F2 X-mount》のブラックを、2023年7月中旬に買いましたので、レビューをお送りします。
このレンズはVoightlander製品で、富士フイルム ミラーレスのXマウント用。ズームもオートフォーカスもない交換レンズです。
カメラボディに装着すると、コンデジのようになりかわいい。他色にシルバーが用意されています。
画角 | 53.7° |
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焦点距離 | 27mm (フルサイズ換算:40mm) |
最大撮影倍率 | 0.15倍 |
全長 | 23.5mm |
重さ | 120g |
散歩撮影に向いたパンケーキレンズ
特長は、開放F2.0なのに、軽く全長が2cm少々という点。
普段使いのバッグに入れても邪魔になりにくいです。
ぺったんこな筐体は、パンケーキレンズと呼ばれます。これがでっぱりの少ない、《FUJIFILM X-Pro3》に似合います。
ULTRON 27mm F2で撮影した感想
《ULTRON 27mm F2》で撮りはじめて半月過ぎました。
UXと写りに満足
絞りリングを回したときの重さが好印象。多くのXFレンズより、回している感覚が強いです。
使い勝手で最も気に入っているのは、フォーカスリングに「つまみ」がある点。このおかげでノーファインダーで撮れます(方法は後述)。
写りは単焦点ならではの美しさ。開放F2だと夜の街も三脚なしで写せます(作例は下に掲載)。
フードキャップが不満
同梱のレンズフードはVoigtlanderらしく金属製でクール。しかし、フード装着時につけるキャップが、スクリュー式のため脱着に手間取ります。
今のところ不満点はここだけです。そこで他社製を探していたところ見つけました。
ピント合わせはマニュアルのみ
オートフォーカスがない《ULTRON 27mm F2》ですが、拡大表示をしてピント合わせできるため、動きのない被写体ならば合焦させることは難しくありません。
絞り優先で撮ることが多い人には、マニュアルフォーカス レンズは支障なく使えると思います。
ノーファインダーで撮る方法
3mより離れた被写体なら、ノーファインダーで合焦しやすいです。遠くなるほど被写界深度が増すからです。
例えば、絞りを「F8」にして、ピント位置を「3m」に調整すれば遠くが写ります。慣れれば、つまみ位置で判断できます。
保護フィルターは慎重に
なお、保護フィルターは光源との位置によっては、画質を落とすことになります。
特に安価な製品は、レンズ内反射(ゴースト)が発生したり、コントラストが低下したり、悪影響を与えます。
富士フイルム XF27mmF2.8 R WRと比較
同じ焦点距離のレンズ《XF27mmF2.8 R WR》が、富士フイルムより販売中です。Xマウントを作ったメーカなので、いわば純正レンズ。
Voigtlander製品に対して1段暗いです。しかし、こちらはオートフォーカスと防塵防滴の仕様で、なんと84g!プラスチックが使われているから軽いのでしょう。
ULTRON 27mm F2で撮った作例
キャプションに、シャッタースピード・絞り・ISO感度を付記します。
なお、ISO640が多いのは「ダイナミックレンジを400%」にしているからです。これにより、富士フイルムのミラーレスは写る明暗の幅が広がります。
カメラは《FUJIFILM X-Pro3》で、ホワイトバランス補正や透かし挿入を《Photoshop Lightroom》で行っています。
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